企業付き保育所・院内保育所(以下「企業内保育所」)と聞いて、どのようなイメージを抱きますでしょうか。
会社の中に設けられている保育所です。
許認可制の施設ではありませんので、自由度は高い施設です。(自治体によっては、法律上のくくりとしましては、認可外の保育園と同じ扱いになる場合もあります。)設置した企業には、一定の要件を満たせば、補助金が出る場合も多くなってきました。
ですが、補助金をもらい、設置したものの、なかなか利用が伸び悩んでいる現状もあるようです。このように、通常の保育園とは、異なるところが沢山あります。
ですが、同じような施設ですから、仕事内容も同じところも沢山あります。これから、わかりやすく次の通り列挙しておきたいと思います。
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企業内保育所の特徴とは?
①預かる子どもは、当たり前ですが、全てその会社の従業員の子どもであるということです。(外部の子を預かりますと、通常のいわゆる保育園と変わらなくなってしまいます。)これは、保護者と連携がしやすく、本当に楽です。具合が悪くなったり、何かアクシデントなど発生した場合には、すぐに保護者に連絡することができるというわけです。保育園や幼稚園などのように、連絡つかなくて、方々に電話したり、右往左往する必要がありません。
②保育園と違い、就業時間などにより、勤務時間が変則となる可能性があるということです。夜勤がある会社では、夜勤の勤務があるかもしれません。また、早番や遅番な度で、出勤時間に幅が出てくるとこともあります。また、子どもの人数により、出勤日数などにも、制限が出たりする可能性もありますので、正社員での雇用よりは、パートやアルバイトなどの雇用形態が多いのが現状です。
③保育園とは違い、モンスターペアレントに遭遇しにくいです。会社の中にある保育園ですから、従業員とは、保育園よりもしょっちゅう顔を合わせます。休憩時間が同じになったり、顔見知りになることが多くあります。ですから、雑談なども含めて、細かく子どもの情報交換ができます。結果として、保護者と、子どもことでの連携がとれ、「聞いた、聞かない」などがなくなります。結果として、クレームなどにも繋がりにくいです。
④様々な月齢の子・年齢の子を同時に預かる場合があります。保育園などは様々な月齢の子・年齢の子が混ざるようなことはありません。ですから、様々な、状況に細かく対応する力が求められます。また、遊びなども、幅広い年齢に合わせれるように、日頃から、テクニックを磨いておく必要があります。
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⑤自治体などの規定や会社の規定などにより、多少異なる場合があることをご了承ください。預かる子どもと対職員の比率は決まっています(決めていない企業内保育所も中にはあるということです)ので、安心して働くことができます。
⑥保育園よりは、書類が緩い場合が多いです。(⑤同様に、自治体の指導や企業の考え方によっても異なる場合があります。)様々な、保育計画の作成などが省かれている場合があります。必須である、子どもの定期的な成長の記録と健康管理の記録のみで、書類の作成は少ない場合が多いです。ですから、純粋の子どもと関わる時間が長いのが特徴です。
⑦占有の保育スペースがあるわけではありません。ですから、多少手狭だったり、どこかを間借りしているような場所で保育するような場合も多々あります。ですから、思うような保育などが展開できないような場合があります。(園庭もない場合もあります。狭い場所でも遊べれるものを検討しておく必要があります。)
⑧条件がいい求人が出されることが多いです。ですから、すぐに決まってしまったりすることが多いですので、なかなか狭き門であるということが言えます。
⑨預かる子供の人数も、保育園よりは少ないですので、働く仲間・同僚が少ないということです。少ない職員人数ですので、連携も取りやすいですし、密に情報の共有ができより良い保育に繋げれると言えます。(口うるさい、園長先生もいない場合があります。園長先生は、社長であったりしますので、保育の知識がないため、あまり細かく保育に対して口出ししてきません。)
このように、違いを列挙してきましたが、保育園、企業内保育所もどちらも、大事な子どもを預かるという点では、同じです。
企業内保育所の方が楽というようなこともありませんし、保育所より大変ということでもありません。ですから、その求められる保育士の資質としても、何ら変わりありません。ですから、保育園や幼稚園で働いたけど、合わなかった。企業内保育所であれば何とかなるかなどと、甘い考えで転職するとうまくいきませんので、そのあたりもご留意ください。
このように、仕事の内容も、似ているようで、似ていない企業内保育所と保育園です。働く場合には、参考にしていただき、お好みで、選ばれてはいかがでしょうか。